神さまが語る本当の病気のこと①~オンライン専門整体・治療院トゥルーヴォイスミー~

事故

第1章【事故】

その瞬間、何が起こったのか分からなかった。

すごい衝撃を受けてオレはしばらくの間気を失っていたようだ。

気が付くと何かが焦げる匂いがしていて、同時にウインカーのカッチカッチという連続した音が聞こえた。

 

オレは車のハンドルに突っ伏していた。

顔を上げるとすぐ前はひたすら真っ暗な空間で、酷くひしゃげたガードレールだけが左のヘッドライトに照らされて浮かび上がっていた。

 

外へ出ようとドアに手をかけると意外にもドアはスムーズに開いて、オレはすぐ外へ出ることができた。

身体の動きは多少ぎこちないが特に痛むところはない。

幸い大きなケガはなさそうだ。

 

少し安心して車に目を向けると、前の右半分が信じられないくらいに潰れているのが分かった。

それを目にした途端、膝がガクガクと震え出して、オレは咄嗟に目の前の無傷のガードレールを両手で掴んで身体を支えた。

 

震えが収まってふと見ると、ガードレールの向こう側は深い谷になっているらしく底は暗くて全く見えなかった。

もしもっと強くガードレールにぶつかっていたら、オレは車ごと谷底へ落ちていたに違いない。それを思うとゾッとした。

 

それにしてもここがどこなのか?なぜオレはここにいるのかが全く思い出せない。

手元を見て、おや?と思った。

さっきは気づかなかったがガードレールには

 

がん

糖尿病

心筋梗塞

脳卒中

 

など、他にも沢山の病気の名前が書かれているのだ。

これは一体何だ?

事故の衝撃でオレの目がおかしくなったのか?

 

混乱して途方に暮れていると

「オ、ホホウ、また派手にやったのう~」

と後ろから能天気な声がした。

 

第2章へつづく。

 

 

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